耳毛の処理方法|落としていいのは「輪郭に乗る毛」だけ

低い光に浮かぶ男性の耳と顎のラインの輪郭 清潔感・身だしなみ

耳毛が伸びていると言われた。あるいは床屋で「耳も剃っておきますね」と言われて、自分の耳に毛があることを初めて知った方。

鏡で確認しようとしても、見えません。注意が足りないからではなく、耳毛が見える角度に、自分は立てないからです。

そしてもうひとつ。「耳毛」という1語に、落としていい毛と、残しておく毛が両方入っています。まとめて無くすのは間違いです。

この記事では、確認の角度と、落としていい線を、数字で決めます。

結論だけ先に

  • 見る/スマホのカメラで真横から1枚。左右で10秒
  • 間隔/月2回。毎月1日と15日に固定する
  • 落とす/耳の輪郭の線から外に出た毛だけ
  • 残す/穴の中の毛。外耳道には入れない
  • 使わない/毛抜きとハサミ。この2つは耳では使いません
  • 道具/先端の丸い電動トリマー1本。1,500〜3,000円で足ります

耳毛が見えないのは、不注意だからではありません

暗い洗面台の鏡に映る、顔を外した男性の肩と首筋

鏡の前に立つとき、私たちは正面を向きます。耳は顔の側面にあります。

つまり鏡に映るのは耳の「前面」だけで、毛が輪郭の外に出ているかどうかが分かるのは、真横か、斜め後ろから見たときです。
その角度に、自分の目は回り込めません。

自分の耳毛を見たことがないのは、生えていないからではありません。見える角度に立てないからです。

鼻毛とは、構造が違います

鼻毛は、顎を上げて下から鏡を見れば自分で確認できます。角度を作れば見える場所にあります。

耳毛は違います。どれだけ顔を傾けても、自分の目と自分の耳は同じ側にあるため、輪郭を横から見ることが物理的にできません。

合わせ鏡を使えば見えます。ただし手が二つ塞がり、拡大もできません。この記事では写真を使う方法を採ります。理由は後述します。

他人が耳を見ているのは、この4場面です

  • カウンターやテーブルで隣り合って座っているとき(真横・至近距離)
  • 相手が座っていて、自分が立っているとき(下から見上げる角度)
  • 電車やエレベーターで、斜め後ろに人がいるとき
  • 逆光や西日で、輪郭に光が回ったとき

4場面に共通しているのは、どれも自分が鏡を見ている角度ではないということです。
耳毛は、見られる角度と、確認する角度がずれています。

「耳毛」は2種類あります

扱いが正反対の2つ

耳毛と呼ばれているものは、生えている場所で2つに分かれます。そして扱いが正反対です。

場所他人からの見え方扱い
耳の縁・耳珠・耳たぶの周り輪郭の線の外に出るため、横から見ると目立つ線から出た分だけ落とす
穴の中(外耳道)正面からはほぼ見えない。入口付近だけが見える残す。入口から見える範囲を超えない

上位に並ぶ情報の多くは、この2つを「耳毛」として一緒に扱っています。だから結論が「まとめて無くす」になります。

ですが、印象を落としているのは前者だけです。後者は、そもそも他人の目に入りません。

ある日生えたのではなく、太くなっただけです

体毛には、細く色の薄い産毛(軟毛)と、太く色の濃い硬毛の2種類があります。成人男性では体表の約9割が硬毛だとされています。

年齢を重ねて耳や鼻の毛が目立ってくるのは、新しく毛が生えるからではなく、もともとあった産毛が硬毛に置き換わるためだと説明されています。頭髪では毛が細くなる一方で、耳や鼻では逆の反応が起きます。

耳の縁の毛について、45歳以上の男性では保有率が約6割、20歳以下では5〜8%だったという調査もあります(インド・スリランカでの調査/Dronamraju 1963)。集団差が大きい形質のため日本の数字ではありませんが、年齢とともに保有率が上がることは、60年以上前から記録されています。

耳毛は、ある日突然生えたのではありません。前からあった毛が、太くなっただけです。だから一度気づいた人は、以後ずっと管理の対象になります。

穴の中の毛を落としてはいけない理由

暗い木のテーブルに置かれた先端の丸い電動トリマー

外耳道の内側は、皮膚が薄く、耳垢腺と毛包が並んでいます。医学の教科書では、皮膚・毛包・耳垢の3つが外耳道の防御機構として挙げられています

つまり穴の中の毛は、余計なものではなく、構造の一部として数えられている側です。

毛抜きで抜く
抜くと毛穴が開いた状態になります。外耳道は皮膚が薄く、傷から細菌が入りやすい場所です。

綿棒や耳かきで奥まで掃除する
綿棒での清掃は外耳道の皮膚に微小な擦り傷を作り、それが細菌の侵入口になり得ると説明されています(MSDマニュアル)。日本耳鼻咽喉科学会も、耳掃除を医学的には不要かつ危険な行為だとしています。

外耳道の炎症(外耳炎)は、生涯のうちにおよそ10人に1人が経験するとされています。決してまれな話ではありません。

穴の中の毛は、落とすものではなく、残すものです。

私は一度、抜いて腫らしました

数年前、耳の縁に1本だけ長い毛を見つけて、毛抜きで抜きました。手軽で、切るより長持ちすると思ったからです。

その晩から抜いた場所が赤く腫れ、枕に当たるだけで痛みました。落ち着くまで4日かかりました。

1本を数秒で処理した代わりに、4日間そこを気にし続けたわけです。
以来、耳では毛抜きを使っていません。

確認は、スマホで10秒です

月2回・所要10秒

STEP 01

真横から1枚ずつ撮る

スマホを腕の長さまで伸ばし、顔の真横に構えて撮ります。自撮りモードではなく、外向きのカメラを使ってください。左右で2枚、10秒で終わります。

STEP 02

輪郭の線から外に出ているかだけ見る

拡大して、耳の縁のラインを目でなぞります。判断はひとつだけです。線の外に飛び出している毛があるかどうか。本数も濃さも見ません。

STEP 03

日付を固定する

毎月1日と15日に固定します。「気になったら」では、気づけない以上いつまでも来ません。カレンダーの繰り返し予定に入れてください。

合わせ鏡ではなく写真を勧める理由は3つあります。静止した像を拡大できること、左右を並べて比べられること、そして前回の写真が残るため変化が分かることです。

落とし方は、線と深さで決めます

暗い部屋でスマートフォンを持ち上げる男性の手元
  1. 道具は先端の丸い電動トリマー1本。鼻毛用として売られているもので兼用できます。1,500〜3,000円の価格帯で足ります。
  2. 耳の縁・耳珠・耳たぶの周りを、輪郭の線に沿って当てます。線から外に出た分だけが落ちます。片耳20秒です。
  3. 穴に入れるのは、入口から見える範囲まで。外耳道は成人でおよそ2.5cm、外側3分の1が軟骨部です。トリマーの先端が見えなくなったら、そこが行き過ぎです。
  4. ゼロにしません。目標は「線の内側に収まっている」であって「無い」ではありません。

明るい場所で、鏡は使わず手の感覚で当てる/確認は写真で済ませてあります。作業中に見ようとすると、無理な角度で顔をひねって手元が狂います。

ハサミを使う
見えない場所で刃を開閉することになります。耳の縁は皮膚が薄く、切ると出血が止まりにくい場所です。

床屋に任せている場合

理容室では顔剃りの流れで耳の周りも当ててもらえます。仕上がりは自分でやるより確実です。

ただし来店間隔は、多くの場合4週間から6週間です。その間の後半2〜3週間は、無管理の状態になります。

床屋に行くこと自体は続けてください。月2回の確認は、その空白を埋めるためのものです。

脱毛を検討する前に、確認しておくこと

耳の縁の毛を医療脱毛で減らすという選択はあります。輪郭に乗る毛に限れば、考え方としては筋が通っています。

一方で、穴の中の毛については別です。防御機構として挙げられている側の毛を、恒久的に減らす判断は、施術する側と十分に相談してください。

月2回10秒で足りる問題に、永久の解決策を先に買う必要はありません。

耳で終わらない話

ここまでの話は、すべて「自分では確認できないものを、どう確認するか」でした。
耳毛は、写真を撮れば見えます。角度の問題だったので、角度を決めれば解決します。

ところが同じ構造なのに、写真では解決しないものがひとつあります。においです。

鼻は同じ香りに慣れ、自分の香りの強さを測れなくなります。カメラに当たるものがありません。
耳の輪郭を月2回決めるなら、そちらも同じように、量ではなく仕組みで決めておく必要があります。

よくある質問

抜き続ければ、そのうち生えなくなりますか。

なりません。抜いても毛包は残ります。得られるのは数週間の猶予だけで、代わりに毛穴を開いた状態にすることになります。耳では使わないでください。

耳毛カッターと鼻毛カッターは、別に買うべきですか。

1本で足ります。先端が丸く、刃が内側に隠れている構造であれば、鼻でも耳の縁でも同じように使えます。専用品を2本揃える必要はありません。

全部無くしたほうが清潔ですか。

逆です。外耳道の毛は、皮膚や耳垢と並んで防御機構として挙げられています。清潔に見せたい範囲は、他人の目に入る輪郭の外側だけです。

左右で毛の量が違うのですが、問題ありますか。

左右差はよくあります。判断の基準は本数ではなく「輪郭の線から出ているか」なので、多い側だけ処理して構いません。揃える必要はありません。

短期間で急に増えた気がします。

産毛が硬毛に変わると、本数が同じでも見え方が大きく変わります。ただし体毛の変化が短期間に強く出る場合は、自己判断せず一度医療機関で相談してください。

まとめ

  • 鏡には映らない。確認はスマホで真横から、左右10秒
  • 間隔は月2回。毎月1日と15日に固定する
  • 落とすのは、輪郭の線から外に出た毛だけ
  • 穴の中の毛は残す。入口から見える範囲を超えない
  • 毛抜きとハサミは耳では使わない
  • 道具は先端の丸い電動トリマー1本、1,500〜3,000円
  • 床屋に行っていても、来店間隔の後半は無管理になる

見えていないのではありません。
見る角度を、まだ決めていないだけです。

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